ヴェアダンマー サンカーラー アッパマーデーナ サンパーデータ
諸々の現象は作られた物、アッパマーダ(≒不放逸)に努めなさい。
諸々の現象(vayadhammā)は、 作られた物(saṅkhārā)、
アッパマーダ≒不放逸(appamādena)に、努めなさい(sampādethā)。
アッパマーダ(≒不放逸、今の瞬間に気づいている状態(覚醒している状態)を維持する) = 仏道
この一行で、仏教と仏道を表しております。
仏教=諸行無常(vayadhammā saṅkhārā)
仏道=appamādaに努める(appamādena sampādethā)
・vayadhammā:衰滅法
vaya : ① 衰退、滅亡、消滅、衰滅
② 年代(青年、壮年、老年などの)、青春
dhammā : ① 法、教法、教え、真理、正義、義務
② 法に従う、教えに従う
・saṅkhārā: ① 行為、形成力、現象
・appamādena :
appamāda : ≒不放逸、覚醒、意識がはっきりしている
√mad : 酔う、混乱、狂う
pa+māda : 酔う状態、狂った状態
a(否定の意味)+(p)+ pamāda : 覚醒とか意識がはっきりしている
・sampādethā : sampādeti : 得る、完遂する、完成させる、努める
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''handa dāni, bhikkhave, āmantayāmi vo, vayadhammā saṅkhārā appamādena sampādethā''ti. Ayaṃ tathāgatassa pacchimā vācā.
大パリニッパーナ経「ブッダ最後の旅」中村元訳 P158さあ、修行僧たちよ。お前たちに告げよう、
「もろもろの事象は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を完成なさい」
と、これが修行を続けて来た者の最後の言葉であった。
*-* appamādaについて *-*-*-*-*-*-*-*
pamâdaは、心が酔い痴れている状態。です。
即ち、心が揺れている。状態を表しています。
それを否定する、aが付き、appamādaになります。
ですので、appamādaは、心が揺れていない状態です。
心が揺れない状態とは、心が感情で揺れた瞬間に、その揺れ(感情)を捨てる事です。
心の揺れを捨てた瞬間、その一瞬だけ苦の滅尽を経験します。
心の揺れを捨てる方法は、
呼吸の安定を保ち観察をし、理性の土台を整え、
(=出入息念経:アーナーパーナ サティ)
瞬間、瞬間、心と体を観察し(satli)、
心が揺れた(酔い痴れた)瞬間に揺れを捨てて(捨-upekkhā)
(=六根の冥想:インドゥリヤ バーワナー スッタ)
そして、この呼吸が終わるまでに死ぬかもしれない。
と観察する。
瞬間瞬間、心の揺れを捨て続ける事は、瞬間瞬間の苦の滅尽を続ける事です。
これが、appamādaだと思います。
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appamādaは、象の足跡にあらゆる動物の足跡が入ってしまう様に。
三蔵経がappamādaの中に入り、仏道そのものを一言で表している。
と思います。
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appamādaを一言で、不放逸とか、その他、色々な訳がありますが、
(1)ブッダの言葉の本意と、一般で使用されている言葉の意味や本意は、相当違うと感じています。
(2)また、2600年という時の流れがあり、今とでは、かなりギャップが生じている。
とも思います。
2600年前の日本は、弥生時代に入るか入らないかという時期です。
私達は、弥生時代の人の話を完全に理解できますか。
ですから、一言で日本語に置き換える事は、無理だと思います。
不放逸という意味も含まれては、いますが・・・
仏教を実践して、発見していく中で、
appamādaの意味が、理解できると思います。
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私が、現時点で、理解している内容です。
正しいかどうかは、解りません。
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